―菅野 これも1話の冒頭で、なんか素子がビルの上から街を眺めてるようなとこで、ブルースが気持ちいいと思って。黄昏た気持ちで作ったのに、なんか怖くなっちゃった(笑)。
―佐藤 ブルースだったんだ〜。僕はなんか迷宮事件っぽい、笑い男っぽいっていうか。なんかこう、薄ら寒いみたいな感じがした。でも敵が見えないみたいな。
―菅野 『シベリア』っていうのは無国籍でも社会主義みたいな。社会主義のブルースみたいな感じ(笑)。しかも『ドール・ハウス』ってこう、架空っていうかあり得ない感じがするんだけど。架空感とフューチャーな感じ。
―佐藤 じゃあ素子がドールだっていうのは? このタイトルはそこから来たのかなぁ〜と。
―菅野 そんな認識ないよ。オープニングの絵を見て、人形が出てくるなと後から思っただけで。そういうのは知らなかった。
―佐藤 それは重要かも。『攻殻』が好きな人はみんな、ドールっていうと『人形使い』(
注4)っていうキーワードを連想するから。