――― だから『ヤキトリ』?
―菅野 そうなんですよ、来たね! そうなの、だから『ヤキトリ』なの。
―佐藤 ははは! 上手い!(笑)。そうか〜、なるほどね。正しい理解ですね。先を予見していたかのような。
―菅野 まじでー!
―佐藤 あの泣きギターですからね。
―菅野 「どこが『ヤキトリ』?」って思うでしょう。オレからこうやって説明されなかったらなんだと思うんだろう? これ。焼死体みたいなイメージ?
―佐藤 いや違う(笑)! いや〜、単純に「なんで『ヤキトリ』?」と思った。
―菅野 ただの赤ちょうちん。
―佐藤 ぼくは、『太陽にほえろ!』(
注1)っぽいな〜って。ちょうど脚本会議をやってるときに、監督に一番最初に言われたのは「カッコイイ『攻殻』ではなくて、刑事ドラマで群像劇で。刑事物に例えるなら派手な『西部警察』(
注2)ではなくて『太陽にほえろ!』のような人情ドラマがやりたい」と。『太陽にほえろ!』って殉職のシーンばっかり有名ですけど実はほとんど人情モノ。それで脚本が上がってから音楽を聴いたら「ほえてるね〜」って。
―菅野 じゃあ合っててよかったんだ。
―佐藤 合ってる! 観てないのにほえてるのか〜、凄いな。
―菅野 観てないよ、むかしテレビ見させてもらえなかったもん。
―佐藤 『太陽にほえろ!』を知らないってのは逆にすごい(笑)。