―櫻井 今回のイベントではこれまでのインタビューでは聞かれていないことをお話したいと思っているのですが、トグサとアオイというメインのキャラクターを山寺(宏一)さんが兼任してますよね。そのへんのことをお願いします。
―神山 原作者の士郎(正宗)さんとシリーズ構成をやっていく最初の段階で「トグサという男は公安9課で順調に成長していくと、荒巻に一番近い男になる。荒巻が若い頃に持っていたような正義感とか熱血ぶりみたいな部分というところで共通するところがある」ということを士郎さんから聞いていまして、その中でオリジナルのキャラクターである笑い男を作っていく時に、更にトグサが10歳若返ったら、同じ様な理念をもった男がアオイなんじゃないかという解釈をしました。音響監督の若林さんと「笑い男のキャスティングはすごく難しい」という話をしていたんですけど、若林さんがシナリオを読んで「笑い男というのはトグサの若い頃のような感じなんじゃないか」と感じ取ってくれ、難航していたキャスティングでしたが「山寺さんが二役やるのが一番いいんじゃないか」というアイデアを出してくれたんです。それは素晴らしいっと思って。結果的に山寺さんにはすごい負荷が掛かってしまいましたけど、山寺さんにやっていただいて結果的にすごくよかったなと思ってます。
―大塚 僕らも最初は知らなかったんだよね。「なんで?」っていう話になって。若林さんに訊いたら、「そのうちわかります」ということだけ言われて。それからすっかり忘れてましたけど(笑)。
―櫻井 26話をみて、ああ、こういうこだったのかと。
―大塚 いえ。何故彼が二役をやったのかっていう疑問すら忘れていて。今、謎が解けました。(笑)
―神山 けっこう僕も若林さんも秘密にしていましたからね。役者さん達にも次の展開がどうなるか楽しみにしてもらいたいというのがあったんで、ネタをばらさずに演じてもらったところもけっこうあったと思うんですよ。
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